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全国山田方谷学会

世界的、大混乱の時代を迎えている。新型コロナウィルスの蔓延は、世界的に拡大し、

未だ終息の状態には至っていない。そういう中で国民生活は危機に瀕している。世界的な

政治状況も、混乱が続いている。米大統領選挙は民主党のバイデンが勝利したとはいえ、

様々な不正が明らかになり、その政治基盤は極めて脆弱である。中国共産党は、世界的な

影響力を行使しようとしているが、国内の民主化問題や、ウィグルでのジェノサイドの疑惑

などにより、窮地に立たされている。経済状況はさらに深刻である。一部企業は利益を出し

ているが、世界的なロックダウンなどにより、経済は停滞し、とりわけ小規模な飲食業や個人

営業の商店などに多大な被害が拡大している。

 今なぜ、山田方谷か？

　山田方谷の業績を顕彰することについては、NHKの大河ドラマ化運動などを通して岡山

県内では大いに盛り上がっているが、山田方谷の理念や精神については様々な研究が

されてきてい入るが、その理念を現実の社会や世界に生かす取り組みはまだまだ十分

なされているとは言い難い。

　　今日の社会は、あまりにも個人主義的な傾向が強くなり、物事の思考が自己中心的になり、

　それが政治や経済に反映して、様々な混乱が引き起こされ拡大してそれらの問題を可決する

　ためには、「人づくり」が大切であり、人間精神の復興が必要となっている。より多くの人のため

　に生きるという公益の精神が必要な時代を迎えている。

人材の育成が大切

　山田方谷先生は。その生涯にわたって教育に力を入れてきました。そもそもが教育者で

した。備中松山藩の藩校有終館の学頭を勤め、最晩年は閑谷学校で教育に携わり、小坂部

で過ごした最後の日々も教育でした。社会や国家のリーダーたちが持つべきは健全な人間性

であり、常に人々の幸せを願う「至誠惻怛」の心です。また、人間は常に「良知」を求める心の

修道が必要です。「良知」とは、より多くの人々に幸福と喜びをもたらす知恵の事です。

　その後の日本でも、日本の国を真の意味で正しく導いた人々は、山田方谷先生が学び

且教えた陽明学に関り、学んだり教えた人々が数多くあります。また、仏教や儒教、キリスト

教徒も相通じ、日本古来の精神的柱ともいえる神道の教えや敬神嵩祖の伝統的精神とも

一致するものです。今は、その精神や教えを広く普遍化して、海外にも発信していくべき時

を迎えています。世界的混乱の時代に、一番大切なものはやはり人間です。人間性を高める

教育がなされて行ってこそ、社会全体が幸福と喜びに満ちた世の中になるのです。特に社会

のリーダー、政治や教育、産業や経済の主軸に立つ人々には立派な人間教育が施されて

行かなければなりません。より多くの人々の幸福や喜びを願う人材の育成が大切です。

　ここに「全国山田方谷学会」は、山田方谷先生の精神や理念の何たるかを、より簡便に

且深く理解するとともに、、こんにちせかいの抱える諸問題を解決する理念として普及する

に留まらず、更に実践を通して、世界的諸問題の解決に取り組む運動体となることを願って

発足することといたしました。

　山田方谷先生の精神と理念の研鑽を進めるとともに、現実に差し迫った経済や社会の

諸問題に具体的に取り組んでまいりたく、病んだ方谷先生の精神と理念の研究者並びに、

土曜の志を持つ皆様の結集を願う次第です。

 「全国山田方谷学会」を発足

　三宅康久先生は、関西学院大学経済学部卒業後、ロンドン大学大学院を卒業、京都大学

経済学部経済学研究学科研修員を経て、高校教員や大学講師を勤めて来られました。経済

学的側面から山田方谷の理念や思想を研究され、山田方谷先生の思想や理念を深く研究

して社会の発展に貢献するるべく山田方谷研究会を発-足させ、その事務局長として活躍を

続けて来られました。

　今回「全国山田方谷学会」を発足させるにあたり、山田方谷先生の理念と思想をより多く

の人々に知らしめると同時に、今の日本や世界が抱える、経済社会全般の諸問題解決に

具体的に取り組んで行く決意を固めておられます。